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七つの弾丸(1959年)~変貌した場所~

昭和34(1959)年に公開された、東映(東京撮影所)制作による作品。
出演は三國連太郎・伊藤雄之助・久保菜穂子・今井俊二他、監督は村山新治。

女医の三千代(久保)と都内に暮らす矢崎(三國)...1年前は失業していた彼は、神戸で警官から拳銃を奪い、名古屋・浜松で強盗をして得た金で暮らしていた。金も尽き始めた矢崎は、新たに銀行強盗を計画する。タクシーを襲撃して車を調達することから、銀行近くの交番にいる警察官の行動...と綿密な計画を立てる。が...交番の警官人数や、銀行襲撃時の対応に至るまで、現実は計画とズレて進んでいき...逮捕され、死刑を宣告される。一方、殺されたタクシー運転手、銀行員...その家族を含めた各々の人生は...という内容。

実際に大阪で起こった銀行襲撃事件を題材にした作品。単なるサスペンスもの...ではなく、偶然にも事件に巻き込まれてしまった人達(タクシー運転手・警察官・銀行員等)に焦点をあてた作品。犯人が逮捕されて(死刑になり)一件落着...ではない終わり方が、見終わった時に何とも言えない「後味の悪さ」を感じてしまいます。
一応、主役は三國連太郎なのでしょうが、タクシー運転手役の伊藤雄之助の存在感が大きくて...彼の印象しか残りません...というくらい印象が強い。

そんな作品ではありますが、随所に興味深いシーンもあるわけで...
伊藤雄之助演じるタクシー運転手は、あまり真面目ではなく会社を転々としている...というのも、いわゆる「神風タクシー」でよく事故を起こすから。

当時のニュース映像を観ていると、しばしば出くわす「神風タクシー」なる言葉。ただ、「神風のようにスピードを出す」って言われても...今一ピンときません。それが、この作品では伊藤雄之助がそれこそ「神風のように」無茶な運転をしています。勿論、お客を乗せた状態で。
これを見ると、かなーり無茶...というか無謀な運転。本当に当時はこんなタクシーばかりだったんでしょうか?なんで、そんな運転をするタクシーが多かったんでしょうか?道路事情が今よりも悪く、丁度車も増え出した当時。今よりも渋滞が酷かったから、業を煮やしたタクシー達が荒い運転をし出した...というのは勝手な推測です。いずれにしても...乗りたくないな、こんなタクシー。


矢崎(三國)が銀行強盗に使用する車を調達するため、タクシー運転手(伊藤雄之助とは別の)を襲撃するシーンがあります。ひとまずタクシーを拾って、人気のないところで襲撃して奪おう...という算段。
で、タクシーに乗った矢崎が運転手に告げた行き先が「登戸」。
タクシーが着いたところは...未舗装の砂利道で、かなり山を登ってきたという感じ。タクシーの先には採石場らしき建物(工場)が見えます。勿論、周囲には人っ子一人いません。

ここが登戸だとは到底思えない光景に驚きます。
多摩川を越えると、小田急線の両側は起伏が大きくなるので、画面上に登場する「山道」も多かったんでしょう。ただ...ここまで宅地開発された今では、場所の特定は難しいのではないでしょうか?場所が特定できるのならば、是非行ってみたいですね。それこそ、見る影もないくらいに変貌していることでしょう...興味深い。


変貌していると言えば、当時の新橋駅も登場します。
今の「ゆりかもめ」乗り場がある方だと思われますが、かなり重厚な造りの駅舎が目を引きます。駅前には都電やバスを確認することもでき、かなり広く感じます。今では「ゆりかもめ」乗り場へと続く階段があるので、こんなに広かった...というのは分かりませんでしたね。

そーいえば、作品の中で「両国からの直通が...」なんて台詞があります。
今でこそ、JR総武本線は東京駅(地下)から千葉へ向かう線...となっていますが、地下線ができるまでは両国始発だったわけです。今でも両国駅の総武緩行線ホームの脇に往年のホーム跡を見ることができます。当時は、千葉から東京に向かうには両国まで来て、そこから乗り換えてた...ということを考えると、今はかなり便利になったんだなぁ...と感慨深くなりますね。
確か、ここは「パパと呼ばないで(1972年)」で、右京(石立鉄男)の叔母が銚子に帰る場面でも見ることができます。



theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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