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アンコ椿は恋の花(1965年)~デラックス~

昭和40(1965)年に公開された、松竹制作による作品。
出演は香山美子・都はるみ・竹脇無我・西村晃他、監督は桜井秀雄。

工員の修一(竹脇)は、仲間達との伊豆大島への旅行時にバスガイドの明子(香山)と知り合い...お互いに惹かれあう。しかし、明子には親が勧める縁談話(島内にある旅館の息子)が持ち上がる。一方、修一は技能オリンピックに出場するため、工場の班長(大辻伺郎)から猛特訓を受けることになり、連絡も途絶えることに。そんな中...明子の父親(西村)が亡くなり、明子の妹はるみ(都)は歌手になるために上京、晴れて歌手となる。技能オリンピック出場を逃した上、明子を忘れらない修一。修一と縁談相手と板ばさみになる明子...そんな時に大島で大火が発生。明子は、島の再建に賭ける縁談相手に惹かれて結婚へ。修一も気を取り直して次回の技能オリンピックを目指すことに...という内容。

都はるみの同名のヒット曲にあやかって制作された歌謡映画。ただ、都はるみでは「主役として弱い」という判断だったのか、作品自体はあくまでも香山美子・竹脇無我を中心として展開していきます。
よくよく考えると、都はるみは「歌手になって、恋に悩む姉を励まして、大火後の島再建のためのカンパを募ってる」くらいなので、いなくても「話の筋」には影響ない...ということはさておき、この作品も興味深いシーンが散見されます。
修一(竹脇)は技能オリンピックを目指す...というよりは、工場から技能オリンピック出場を「義務付けられる」といった方がいい感じ。上司である班長(大辻伺郎)は「なんとしても出場させる!」という感じで猛特訓をする...のですが、その口癖が「黙って俺についてこい!」なんですね。

説明するまでもないですが、これは「東洋の魔女」と呼ばれ、東京オリンピックで優勝した「日本女子バレーボールチーム」の大松監督がモデルになってます。優勝した東京オリンピックの翌年に公開されている作品ですから、まだまだ「ホット」な頃だったんでしょう。
当時はこれと同じように、企業の管理職クラスや全国の小中高校の部活コーチ等は、大松監督に憧れた(倣った)人達が増殖したんだろう...ということは想像に難くない。今だったら大問題ですけどね。


父親が亡くなり、歌手になるために上京したはるみ(都)...その勤め先は汽船会社(東海汽船)。
会社内でのはるみを映すシーンでは、その背後に映り込むポスターに「デラックスバスの旅」なんて文字を確認できます。
デラックスって...という感じですが、昭和40年前後はとにかく「あらゆるもの」に「デラックス」という文字がついてたんじゃないか...というくらい目につきます。それこそ、デラックスバスといった乗り物から、デラックスチョコレートといった食べ物に至るまで。
今の目から見ると、逆にチープな感じにすら受け取られかねない言葉ですが...当時はそれこそ「高級感」漂ってたんでしょうね。それにしても...当時の広告とかをチェックしていくと、とにかく「普通よりも高級なもの」には「デラックス」ってつけとけ!という、高度成長期ならでは(?)の勢いを感じます。
当時の作品を観ていると、高級感溢れるアパート(今だとマンションなんでしょう)の部屋に入ると「うわー、デラックスなお部屋!」なんて台詞をよく耳にしますが、さすがに違和感があって...興味深い。

また、明子・はるみの故郷である伊豆大島が大火に見舞われたため、再建のためにはるみ達がカンパを募るシーンがあります。そこで、ゲスト出演として大鵬や王選手が登場します。
子供達の人気者を表す言葉として有名な「巨人・大鵬・卵焼き」というのは、確か昭和30年代に言われたものだったと思うんですが、まだまだ当時も通用していたということなんでしょう。だって、3つのうちの2つも出てるんですから...

こうゆう毒にも薬にもならないような歌謡映画...って、当時の世相とか光景を映し出す度合いが高いだけに、個人的には大好き。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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