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キューポラのある街(1962年)その1~伝書鳩...~

キューポラのある街 [DVD]キューポラのある街 [DVD]
(2002/11/22)
吉永小百合・浜田光夫他

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昭和37(1962)年に公開された、日活制作による作品。
出演は吉永小百合・浜田光夫・東野英治郎・市川好郎他、監督は浦山桐郎。

鋳物の街川口に住む女子高生ジュン(吉永)。彼女の父親(東野)は鋳物工場で働く職人だったが、工場合併の煽りを受けてクビになってしまう。そんな中、4人目の子供が生まれて家計は一層苦しくなる。ジュンはパチンコ屋でバイトをして修学旅行代を稼いだりする中、友達の親の紹介で父親の職が見つかり一安心...と思いきやすぐに辞めてしまったり、弟のタカユキ(市川)が家出したり、母親が「家計の足しに」と飲み屋で男性客の相手をしているのを見て失望したり...と色々なことが起こる。が、工場の同僚で隣に住む克巳(浜田)の取り成しで父親の復職が決まり、ジュンも働きながら定時制高校に進むことになり...と丸く収まる、という内容。

言わずと知れた吉永小百合の出世作であり、40本以上ある「吉永・浜田コンビ」作品中の代表作の1本。個人的には、高度成長期だった当時を垣間見れるシーンが「いたるところ」に散りばめられている作品として興味深い...
舞台となっているのは「鋳物の街」川口...といっても、今では東京のベットタウンとして高層マンションが林立したり...と、当時の面影は全くありません。作品中ではマンション...ではなく中小工場が林立している姿、そこで働く人達が住む長屋群が映し出されます。隔世の感が...という以上の変貌振り。川口駅も現在の姿と比較すると「可愛いもん」です。
東京も事あるごとに「破壊と再生」を繰り返してきましたが、都心部はそれこそ江戸時代から都市化されていたことを考えると、根本的には変化してないとも言えます。しかし、戦後に東京に流入してきた人達の「住処としての受け皿」となった周辺地域は、それこそ10年やそこらの短期間で都市化されたわけですから、本作品の川口を見ても「変貌振り」は尋常じゃありません。

また、タカユキ(市川)がチンピラ達と問題を起こしてしまうシーンがあるのですが、その原因が「伝書鳩」っていうのも時代を感じさせます。当時、若者達の間では「伝書鳩」がかなりのブームだった...というのは泉麻人氏の著作でも確認できますが、こうして見ると...なかなか興味深い。「鳩を飼うのは学校で禁止されている」なんて台詞も聞かれますから、当時は「鳩の飼育に夢中になり過ぎて勉強が疎かになる」ことが社会問題化してたんでしょう。伝書鳩は一種の通信手段ですから、さしずめ今で言えば「携帯電話を持たしたら、それに夢中で勉強しない」というトコでしょうか。

そのタカユキが言う「けっ、所得倍増よ!」という台詞があります。所得倍増政策を掲げた池田勇人が首相になって2年が経った当時、この言葉は子供達にも浸透していたんですね。立派な流行語じゃないですか。
一方、ジュン(吉永)には「ナマ言ってるわ」と言うシーンがあります。これ、昭和30年代の作品を観ていると結構出てきます。男だったら「ナマ言ってらぁ」って感じで。それにしても...これ、いつぐらいまで使われてたんでしょうか。昭和40年代までは生き残ってたんでしょうか?少なくとも、昭和47年の生まれの私は使ったことありません...気になるところです。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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