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斜陽のおもかげ(1967年)~246~

昭和42(1967)年に公開された、日活制作による作品。
出演は吉永小百合・岸田森・新珠三千代・芦田伸介他、監督は斉藤光正。

町子(吉永)は太宰治の遺児であり、母親のかず子(新珠)は「斜陽」に登場する太宰治の愛人...明朗な女子高生となった町子は、ある日、高校OBの圭次(岸田)と出会う。圭次は大学で太宰治の研究をしていて「太宰のことを聞きたい」と...度々会って太宰の話を重ねるうち、2人は次第に惹かれあう。そんな時、山岳部の圭次が山へ向かうのに合わせるかのように、町子は太宰の生地である津軽を訪れて歓待される。が、圭次が山で遭難したという電報を受け取り、急いで駆けつける。圭次のことを愛していることを確信した町子...そして奇跡的に助かった圭次と...という内容。

まず、吉永小百合の相手役が岸田森...というのが意外というか、新鮮というか、なんか変というか...日活作品と言えば、吉永小百合と浜田光夫がワンセットっていう印象が強いですから。
さてこの作品、「斜陽の~」というくらいですから、玉川上水を中心として主に「西東京」の当時の姿を垣間見ることができます。
圭次(岸田)が町子(吉永)に「太宰のことを聞かせてほしい...」と声をかけて知り合ったわけですから、太宰のことを話すために出掛ける先が「玉川上水」というのは当然といえば当然でしょう。私が知っている玉川上水は、子供の頃によく遊んだ「久我山」近辺であり、確か水量は少なかった憶えがあります。それこそ「チョロチョロ」って感じです。でも、この作品に登場する玉川上水は水量が豊富なんですよね。「結構上流なのかな?」と思ったりもしましたが、太宰治が入水自殺をしたのって三鷹なんですよね。というと、画面に出てくるのも三鷹辺りということなんでしょうか...あ、羽村の取水口も登場します。

町子の母親(新珠)はある会社の賄い婦をしているという設定。その仕事場で町子と母親が会話する場面があります。仕事場の建物の外で会話をしているシーンなんですが、2人の背後には結構大きな道路が映っています。交通量も多くて車がひっきりなしに走ってます。よく見ると坂道みたいです。「さて...どこなんだろう」と...ただ「これだけじゃ分かんないよなぁ」と思いながら観ていると...

その道路を悠然と玉電が通過していくではありませんか!

「ということは...?」と考えていると、もしかしたら...今の池尻大橋の渋谷寄りではないか?と思ったわけです。当時の玉電の停留所で言えば「大橋」と「大坂上」の間...って感じでしょうか。勿論、その「結構大きな道路」というのは「玉川通り」というか「246」ということになります。
今でこそ、この辺りの「246」は首都高速に覆われていますが、ここで見ることができるのは「首都高速に覆われていない」「空が広い」「246」なんですよね。こーしてみると、いかに開放的だったかが分かります。首都高速開通前、玉電が現役だった頃の「大橋」近辺の写真は見たことがありましたが、映像で見ることが出来たのは初めてでした。それにしても、玉電が映り込んでこなかったら、場所を特定できなかっただけに...得した気分。

こう考えると...やはり当時の映画・TVといった映像は、当時の開発前・中の東京を確認できる資料なんだよなー、という思いを強くしますね。って、「そんなとこまで見てないよ」という人の方が多いと思いますが。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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