FC2ブログ

悪名高きろくでなし(1963年)~調布!?~

昭和38(1963)年に公開された、日活制作による作品。
出演は宍戸錠・朝風みどり・藤村有弘他、監督は斉藤武市。

週刊誌のトップ屋をしている丈次(宍戸)は、街中でぶつかってきたスリが落とした財布を拾う。中にあったロッカーの預り証でロッカーからバッグを引き出す...と、中身は大金。ここぞとばかりに豪遊する。しかし、何故か偽札犯人として追いかけられることになる。新聞にも顔が出てしまったため、真犯人探しに躍起となる。自ら警察に出向いたり、テレビに出たり...と大騒ぎになる。が、最後は意外な真犯人をつきとめて丸く収まる、という内容。

「○○ろくでなし」というタイトルの宍戸主演作は、この他に「赤い靴とろくでなし」や「命知らずのろくでなし」がありますが、個人的には本作品が一番気に入りました。というのも、そこかしこで「当時の姿」を垣間見ることができるからなんですねぇ。
冒頭、車に乗った丈次(宍戸)が銀座4丁目から新橋方向に向かって走るシーン。バックには和光と三越が映るという見慣れた風景...ですが、次のシーンでは首都高速(有楽町辺り)を走ってる姿が映ります。そして、首都高に隣接した駐車場に車を入れる...のですが、ここって当時の映画ではよく見られる場所ですが、今は駐車場じゃないですよね...確か。ま、当時開通していた首都高は「この辺りだけ」だったのでしょうから、当時珍しかった首都高で撮影となると「ここ」だったのでしょうね。そんな冒頭のシーンで、早速「脱線トリオの2/3」である由利徹と南利明が登場...いきなりワクワクします。

で...丈次が記事を雑誌社に売り込みに行くのですが、交渉相手である編集長が座っている後ろの窓...通過する山手線101系を見ることができます。ただ、今のような「緑色」ではなく、初期の塗色である「黄色」の山手線なんですよね。なんか得した感じ...

偽札犯人に間違われた丈次...真犯人を躍起になって探しまわるので、ホント色々な所を映し出してくれます。
例えば電話局(と思われるところ)。建物に入ると、前時代的な馬鹿デカイ装置の前にずらーっと並ぶ「電話交換手」の女性達。それこそ人海戦術って感じで興味深い。また、テレビ局にも迷い込みます。こんな場面も当時のスタジオ風景を垣間見ることができて面白いんですよね。セットに吊るされた看板には「東京スタイル1963スプリングモード」なんて文字を確認できます。テレビ局の玄関横には「働く若人の集い」なんて看板もあります。「働」という字が「イ」に「力」だったりして時代を感じさせます。有名なキャバレーだった「赤坂ミカド」も登場します。これを見ると、かなりの広さで豪華な造りだったことが分かります。

そんな中、丈次は真犯人一味である女の家に向かう...新しく作られたのであろう道路、その周囲には家もまばらな田舎然とした場所で「どこかなー」と思って観ていると、後々に出てくる「タクシーで向かうシーン」の時に「調布!」と運転手に言うんですよ。「えー!調布だったのか!」と驚きです。ということは、あの道路は甲州街道?そっか、翌年の東京オリンピックでマラソンコースとなるから整備されてた、ってことでしょう。それにしても驚きましたね...当時の調布があーも何も無かったとは...新鮮な驚きでした。

そんなこんなで..当時のことを色々と観察できる作品で、個人的にすごーく興味深い作品でしたね。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

comment

Secret

アクセス数
ブログ内検索
プロフィール

padavona

Author:padavona
昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード
QRコード
カレンダー
07 | 2019/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
RSSフィード
リンク  ご自由にどうぞ!