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牛乳屋フランキー(1956年)~代田近辺~

昭和31(1956)年に公開された、日活制作による作品。
出演はフランキー堺・市村俊幸・小沢昭一・坪内美詠子他、監督は中平康。

六平太(フランキー)は、遠縁である香苗(坪内)がやっている経営不振の牛乳屋を建て直す、という命令を祖父から受けて上京する。しかし...店には50万円の借金があったり、従業員の新吾(小沢)がライバル店に移ってしまったり、という状態。そんな中、サービス精神旺盛な六平太はお得意様を着実に増やしていく。だが...ライバル店の店長が愛人(に狙っている)と結託し、借金を盾にして店をバーにしようとしたり、と色々な危機が起こる...ものの、最後は丸く収まる...という内容。

フランキー堺がシリアスな役もこなすようになる...以前、本当の喜劇役者だった頃のドタバタ喜劇。
個人的には「幕末太陽傳」でのフランキー堺が最高!だと思っていますが、この作品も以前から観てみたいと思っていました...別な理由で。それは、昭和30年代の東京を題材として取り上げることの多い泉麻人氏が、著書の中で「牛乳屋フランキーには当時の新代田周辺が映ってる」という主旨のことを書かれていたからなんです。
「新代田」とは、渋谷と吉祥寺を結ぶ京王井の頭線にある駅のことで、下北沢の一つ吉祥寺寄りに位置しています。ちょうど、環状七号線と交差している真下に駅があり「日が当たらない」印象がありますし、井の頭線の駅の中でも印象は薄いですね。
昭和47年に杉並区で生まれ、井の頭沿線で育った私からすると、どーしても昭和30~40年代当時の西東京(山手線の西側)の風景には反応しちゃうんですよね。確認したい、という気持ちで。当時の映画を観ていていると、山手線上かその内側(銀座・新宿等の繁華街)や東側(いわゆる下町)は多く登場します。中流階級以上の家庭が舞台になると世田谷なんかも登場します...が、成城とか田園調布だったらまだしも、代田近辺なんてなかなか見れないですからね。だから観たかったんですよ、この作品。

確かに代田近辺でしたね。背景に映る看板や派出所名に「代田」の文字を確認することができます。
フランキー堺が自転車で配達する時に線路沿いを走るのですが、映っている電車を見ると...井の頭線ではなさそう。小田急線でしょう。井の頭線に新代田駅がある一方、小田急線にも世田谷代田駅がありますし、距離的にも近いですからね。あの近辺でロケされたんでしょう...と考えると、今あの辺りは住宅地ではありますが、環状七号線があって車の流れが絶えません。そんな場所だとは到底思えない長閑というか、閑静な風景なんですよね。まさか、今みたいになるとは思ってもみなかったでしょうね。

それにしても、牛乳屋自体が過去のものですから、タイトルを見ただけで「もっと色んな発見があるんじゃないか?」という個人的興味をそそられてしまいます。例えば、フランキー堺が東京駅から乗るタクシーが「初乗り80円」だったり、東京に着いたら真っ先に行きたい所として挙げたのが「宮城」だったり。宮城なんて「きゅうじょう」と読める若者はいないでしょうね。「みやぎ」とは読めても。
一番「へぇ~」と興味津々となったのが...フランキー堺が牛乳を配達しに来た高級アパートの台所。ガスコンロ横の壁にメーターがあって、そこに10円入れないとガスが点かない、というシステム。これって実在したんですかね。いちいち、お金入れないとガス使えないなんて...面倒臭って感じですが。今で言うところの「高級マンション」に設置されているということは、当時としたら最先端システムだったということでしょうか?

この作品も色々と興味深いモノを確認できて...面白かったです。



theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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