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東京ナイト(1967年)その1~演芸ブーム~

昭和42(1967)年に公開された、日活制作による作品。
出演は泉雅子・山内賢・和田浩治他、監督は鍛冶昇。

京都で舞妓をしている小はな(泉)は家(菊の屋)を継ぐのが嫌で家出し、偶然通りかかった長距離トラックの荷台に潜り込んで東京へ向かう。東京の運送会社に到着した小はなは、そこの息子である健(山内)達が組んでいるバンドがヴォーカルを事故で欠いて困っているのを知って、代役を頼まれて承諾する。それからはバンドメンバーの家を転々としながらも、自分同様に家を継ぐことを嫌って、恋人と駆け落ちした姉(長内美那子)を探す...という本来の目的を敢行。健達の協力もあって姉と再会するも、小はなが想像していた生活ではなかったので失望...するも、姉が実の姉妹ではないことや、姉の本当の気持ちを知り...仲直り。京都に戻って家を継ぐことを決心する...という内容。

泉雅子と山内健のデュエット曲「二人の銀座」がヒットしたことで、同タイトルで映画化されたのが昭和42(1967)年。本作品は、前作のスタイルを踏襲して曲と映画をセットにして放ったのでしょう。しかも「熱いうちに」ということで、同年に..
ということで、内容自体は予定調和といいますか...推して知るべし、といった感じでしょうか。まぁ、個人的には色々と観察できる余裕がある作品と言いましょうか...好きですね。
ここ数年「お笑い」がブームとなっていますが、これは3回目のブームと言えますね。私が子供の頃の昭和55(1980)年が「漫才ブーム」、そして昭和40(1965)年前後の「第一次演芸ブーム」です。

ブームとなると本職以外の仕事が増えて一気に活躍するフィールドが拡大する...ということが必ず起こりますよね。「ネタ」を見せるだけだったのが、司会や俳優へ仕事の幅が広がったり...今だったら「本を出版する」ことも多いですね。それは、勿論「第一次演芸ブーム」時にもあったみたいです。

昭和40年代前半の日本映画を観ていると、ブームにあやかってか、結構芸人さんが出演していて驚かされたり、楽しませてくれたりします。今では大御所と言われるであろう方々の若き日の姿を見れる反面、ブーム後に消えていった方々の姿も見ることができます。特に後者は興味深いですね。ブーム後も一線で活躍した方であれば、その若き日の姿を見ることは、ブーム終焉と共に消えていった方々を見るよりも容易です。しかし、ブームと共に消えていった方々は、名前は聞いたことがあるけども「動いている姿」を見たことがない...というのが結構多いんですよね。

TV収録もVTRが主流となっていた「漫才ブーム」時と異なり、「第一次演芸ブーム」時の映像はなかなか残っていないと思われます(あったら見てみたいなぁ)。だからこそ、当時の映画に出演している姿は貴重だったりするんですよね。例えば、タイトルは忘れましたが、日活の作品で「東京ぼん太」を見た時は嬉しかったですね...この目で確認できたってことが。

さて...本作品には三遊亭歌奴(現三遊亭圓歌)、前作(二人の銀座)には月の家円鏡(現橘家圓蔵)と、二人の落語家が出演しています。彼らは、第一次演芸ブーム後に消えていった方...では勿論なく、その後も一線で活躍した現役の落語家であります。当時...演芸ブームの影響もあったと思われますが、歌奴は「山のあなあな~」で、円鏡は「うちの節子が~」で一世を風靡しました。しかし、私が物心ついた頃には、歌奴は既に圓歌となっていましたし、円鏡と言えば「クリンビュー」と「焼肉のタレ」のCMに出ている人...でした。だからこそ、このニ作品において、当時の「波に乗っている時」の姿や「山のあなあな」「うちの節子が」を見ることができて...感慨一入でした。

本作品での歌奴は、健(山内)の父親役で出演。夕食後(か晩酌時)にTVを観る父親、TV画面には歌奴が「山のあなあな」をやってる...という楽屋落ち。「二人の銀座」では、ラーメンの屋台の親父役で円鏡が出演。やたらめったら「うちの節子が...」としゃべってます。
その後の年をとってからの姿しか知らない、けども「山のあなあな」「うちの節子が」で当時大人気だったことを「聞いた話でしか知らない」私からすると...すごく興味深いシーンでしたね。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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