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巨人と玩具(1958年)~世は宣伝時代~

巨人と玩具巨人と玩具
(2007/11/22)
川口浩.野添ひとみ.高松英郎.小野道子(長谷川季子).伊藤雄之助

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昭和33(1958)年に公開された、大映制作による作品。
出演者は上記の通りであり、監督は増村保造、原作が開高健。

舞台は製菓会社。主力商品であるキャラメルの売上を上げるため、宣伝課長(高松)と部下(川口)は偶然見かけた娘(野添)をマスコットガールに仕立て上げ、ライバル会社との宣伝合戦を繰り広げる。
が、野添は売れたことによる慢心で言うことを聞かなくなるわ、売上のためだったら手段を選ばない高松はライバル会社との宣伝合戦が消耗戦となり過労で倒れるわ、川口はライバル会社の宣伝女性社員と寝てしまった挙句、高松のやり方に疑問を感じて反発する...といった、当時のマスコミ社会を批判した内容です。
物語の展開が大変スピーディーなだけでなく、台詞回しもスピーディーなため、とても50年前の作品とは思えないほど現代的。しかし!そこに映し出されているのは昭和33(1958)年であり、私にとっては内容以上に興味深いシーンが多く出てきます。

昭和30年代に制作された「企業モノ」とか「サラリーマンを主人公にしたモノ」では、とにかく「世は宣伝時代!」といった内容のものが多く見られます。勿論、今でも「広告・宣伝」といった分野は企業活動にとって不可欠なものと言えますが、昭和30年代のそれは今とは違ったニュアンスと言いますか、異常にテンションが高いのに驚きます。この作品中でも、重役(か社長)の山茶花究が「とにかく売って、売って、売りまくるんやぁ!」と言うシーンがありますが、「キャラメルでそこまで」と思ってしまいます。

また、他社との宣伝合戦が消耗戦となるにつれて、宣伝課長の高松も疲労困憊となり薬を飲みながら仕事をするシーンがあるのですが、飲んでいるのが覚醒剤なのには驚きました。「最近眠れなくてね」とか部下である川口に言いながら、普通に飲んでいるのがすごい。この頃はまだ覚醒剤は規制されていなかったんだな...と思っていましたが、覚醒剤取締法が制定されたのって昭和26(1951)年とのこと。これって、いいんですかね?

あと、作品中には色々な宣伝手法が映し出されます。新聞広告やCMはもとより、街宣車で街中を走りまわってキャラメルを配ったり、飛行機で上空からチラシ(ビラ)をばら撒く...なんてシーンも出てきます。「空からビラ撒き」っていうのは当時よくあったみたいですが、勿論私は知りませんので、見ててすごく興味深いんです。こんなこと、今やったらゴミが増えるだけだったり、子供達が空から降ってくるチラシを追いかけて(ということは上を見ながら走る)交通事故にあったり...で非難ごうごうではないでしょうか?

とにもかくにも、私にとっては見るトコが多い作品ですね。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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初めましてe-68

増村監督の作品は、シャープでモダンですよね。
大好きです。

伊藤雄之助氏は、どんな映画でも曲者ですね。(笑

私も、映画のレビューもどきをブログに綴っておりますので、よろしければ、おいで下さい<(_ _)>

uvatamaさん

コメントありがとうございます。
増村監督っていいですよね。小津監督に次いで好きかも...

これからも、ちょくちょく覗いて下さい。
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Author:padavona
昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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