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赤い蕾と白い花(1962年) -長く生き過ぎた-

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(2006/08/04)
吉永小百合・浜田光夫他

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昭和37(1962)年に公開された、日活制作による作品。
出演は吉永小百合・浜田光夫・高峰三枝子・北林谷栄他、監督は西河克己。

とみ子(吉永)と重夫(浜田)は同じ高校に通う高校生。お互いに片親を亡くしているという、同じ境遇から仲がいい。ある日、とみ子の母親真知子(高峰)が寝込んだため、医者をしている重夫の父親貞一(金子信雄)に来てもらうことに...この機会に、2人は母親と父親を付き合うように持っていこうと画策する。そんな時、とみ子の祖母が上京。真知子と貞一は、祖母を空から東京見物させるために羽田へ向かう...が、そこで真知子が足を挫いてしまい、貞一が介抱する。その光景を偶然にも真知子の教え子に見つかり、写真に撮られてしまう。その写真を見たとみ子は複雑な感情に囚われ、重夫と2人で家出をすることになり...という内容。

日活作品恒例の「吉永・浜田コンビ」による青春恋愛作品。このコンビの作品はどれを観ても、そうそう内容に変化があるわけでもなく(と言ったら怒られてしまいそう…)、いや、変化がないからこそ、当時の光景や風俗がクローズアップされて思う存分観察することができる。そんな意味で、個人的には「吉永・浜田コンビ」の作品は好きだったりします。勿論、この作品でも興味深い光景を垣間見ることができます。

冒頭、東急東横線の走行シーンを観ることができます。
勿論、現在のステンレス車なぞは見る影もなく、濃緑色と(黄土色に近い)黄色の旧塗色で前時代的。ただ、当時はあの(黄土色に近い)黄色が「明るい雰囲気」を醸しだしていて、大変好評だったとも聞く。今の目から見ると、到底そのようには見えないが...色に対する印象も時代によって様変わりするのは興味深い。


とみ子(吉永)の祖母が上京してきた場面。
2人は次のような会話を交わします。

「おばあちゃんいくつ?」
「68。長く生き過ぎた。」
「68って言えば、ほぼ人間の一生と考えていいわね。」

これだけ平均寿命が伸びた現在からみると「まだ70前じゃないかい」という感じですが…。さすがに若いとは言えないが、「長く生き過ぎた」なんて言う年齢でもなかろうに。今だったら、どっかの高齢者福祉団体みたいなところからクレームがつきそうで、そんな点も時代を感じさせて面白い。それにしても、その後こんな長寿国になろうとは思いもしなかったでしょう、当時の人達は。

そんな祖母を東京見物させようと、羽田から東京上空を遊覧飛行するセスナ機に乗せます。銀座・東京タワー・国会議事堂・皇居...と当時の東京を空から見ることができる場面です。
そこでは「なんてったって、これからは宇宙時代だからね。」なんていう時代を感じさせる言葉も聞くことができます。


とみ子が母親(高峰)と貞一(金子)の写真を見てしまう場面。
「不潔だわ!」という、吉永小百合にとって恒例の台詞を言って重夫と家出を企てる。

で、最初に向かうのは銀座。今の目から見ると、高校生で銀座をチョイスするというのは渋い感じがします。今だったら、渋谷とか新宿とか「行くところはいくらでもあるじゃないか」と思ってしまいますが、ただ、以前も「黒い樹海(1960年)」で指摘しましたが、昭和30年代における「都会」は「銀座」なんですね。
新宿が「若者の街」としてクローズアップされるのは1970年代初頭、渋谷は1970年代後半から...と考えると、当時は選択肢が無かったとも言えましょう。

そして、2人が行き着くのは多摩川べりの旅館。
日も落ちて暗くなり、雨も激しくなってくる。まわりは本当に真っ暗…どんな辺鄙なとこまで来たんだと思いきや、翌朝のシーンを見ると二子多摩川付近ではないかと思われる場所。もしくは、登戸付近か?
いずれにしても、高層マンションや住宅がびっしりと建ち並ぶ現在からは想像もできない光景に...興味津々。

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昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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