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育ちざかり(1967年):赤プリから銀座へと

昭和42(1967)年に公開された、東宝制作による作品。
出演は内藤洋子・十朱幸代 ・三宅邦子・村松英子他、監督は森谷司郎。

高校生の陽子(内藤)は、3人姉妹の末っ子。長女秀子(村松)は銀行員宮島(小山田宗徳)と結婚していて、大学生の次女浪子(十朱)と母親(三宅)との3人暮らし。多感な陽子は浪子の演劇友達である南田(黒沢年男)に憧れる一方、無難に見合い結婚をした秀子に失望している。陽子は夏休みにバイトをして得たお金で、浪子・南田達の演劇部が合宿している軽井沢へ向かう...が、ホテルで女連れの宮島を見かけてしまったり、帰京してからは念願叶ってデートした南田に「浪子が好き」だと言われたりしてしまう。しかも、数日後に南田が家を訪れて母親に「浪子との結婚」の申込みをしたり...と色々とショックなことが多い陽子だったが、秀子にも慰められて...丸く納まる、という内容。

当時大人気だった内藤洋子...言わずと知れた喜多嶋舞の母親、と言っても若い人には通用しないんでしょう。その内藤洋子主演の青春ドラマ。内藤洋子を見せるのが目的なのでしょうから、内容的には予定調和と言うか...ありがちなもの。ただ、家がある場所が鎌倉で、三宅邦子や中村伸夫が出演しているのを観ると、どことなく小津作品を思い出してしまうのは私だけでしょうか。
そんな中、内藤ファンである若者をターゲットにした作品なだけに、当時の風俗が垣間見られて...興味深い。
長女秀子(村松)と夫の宮島(小山田宗徳)は都内でアパート暮らし。

そのアパートの窓からは代々木第一体育館が見えます。山手線の線路の反対側...という設定でしょうか。いずれにしても、結構いい所に住んでますね。まぁ、宮島は銀行員ですから、その社宅ということなんでしょう。

後半では、代々木第一体育館横にある山手線沿いの道路が映し出されます。ちょうど、岸記念体育館の信号辺り。
渋谷方面から歩いてくる陽子(内藤)の横を山手線が走ってたりします。ここで見られる山手線は、いわゆる山手線カラーのグリーンではなく、初期のイエローのため...なんか変な感じ。


陽子と南田(黒沢年男)とのデートシーン。
赤坂プリンスのプールで泳いだ後は、銀座へ向かいます。銀座では都電が走ってたりして興味深い他、数寄屋橋の阪急も映し出されます。

それにしても...赤坂プリンスのプールに行った後は銀座...って、今の目から見ると「金を持った中年が若い娘と行くコース」のようで可笑しい。ま、当時は「都会」「街」と言えば銀座だったわけですし、新宿・渋谷が台頭してくるのは70年代以降ですから、やはり当時のデートスポットは銀座ということだったんですね...にしても、興味深い。


その赤坂プリンスのプールサイド。南田がウェイターに飲み物を注文するシーン。

「俺ビール、陽子ちゃんは?」
「私、コーク!」

コークって言わないですね、今は。私が物心ついた頃(70年代中盤以降)は「コーラ」と呼んでいたわけですが、当時(60年代後半)は「コーラ」よりも「コーク」と言う方がお洒落だったんでしょうか。当時のCMでも「コークと呼べるのはコカ・コーラだけ」なんてものがあったくらいですから、かなり普通に使われていたんでしょうね。
いつ頃から「コーク」が使われなくなって、「コーラ」と呼ぶようになったんでしょう...気になるところです。


また、陽子が日曜日に秀子宅に遊びに行くシーン。宮島はこんな台詞を言います。

「日曜はサラリーマンにとっちゃ、週に一度の寝坊の日なんだ。」

まだまだ週休2日ではなかったんですね。
年表上で「この頃に週休2日制が広まる...」なんて読む以上に、こういう何気ない一言の方がリアルに感じられますね。

その他にも、陽子が当時の流行語を連発してて興味深い。

「モーレツに愛しちゃうわ。」
「びっくりしたなー、もう。」
「幸せだなぁ。」

その一方では「ちぇ、おさんどんか。」なんて、到底今では耳にすることはできない言葉を使ってて...面白い。

theme : 映画を見て、思ったこと
genre : 映画

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Author:padavona
昭和30~40年代って面白い...ので、当時の映画・テレビ番組から気付いたことを気の向くまま書いています

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